高齢者の「豊かさ」と地域企業共同企画

こんにちは、バイスティックケアサービスの塚本です。
昨年、おおるり富塚で実施した『BAR OHRURI』を皮切りに地域企業様に協力をいただく地域企業共同企画が広まっています。
知人や紹介で繋がり、当施設に毎月様々な企業様が出入りしてくれています。

高齢者様が様々な地域企業の方と関わりを持てることはとても嬉しいことです。
介護施設という一般的に出入りすることの少ないエリアに、
地域企業の方が自由に出入する姿を見ているのもとても嬉しいです。
今後も継続して実施し、
施設と外部の間にあるバリアみたいなものをどんどん壊していって、
そして、高齢者が社会と自然に繋がり施設が特別なものでなくなっていく。
そんな地域づくりを目指していきたいと思います。
この活動には、以前のブログにも記載した「豊かさ」関する考えがあります。
以下、以前のブログ。
私たちが提供している「高齢者の住まい」
そこでの高齢者にとっての「豊かさ」とはなにか

かつては、医療サービスは国民が均等に受けることができなかった。
社会保障ができて、医療の提供が制度化され、国民が均一に医療のサービスを受けられるような時代になった。
次に、医療の提供によって処置は受けられるけれど、身体機能の低下により、入浴や排泄などの介護ニーズが必要されるようになった。
そして、介護保険制度ができ、医療と同じように介護サービスが国民に満たされるようになった。
過去を辿ると、時代とともに高齢者の環境は豊かになってることがよくわかる。
そんな時代、高齢者の生活において今後に求められる「更なる豊かさ」とは、
特に私たちの「介護施設運営」について求められるものは何なのだろうか。

実際に、介護施設の生活において高齢者様が職員の「身体の介助」を受けている時間は一部にすぎない。
1日のうち、多くても数時間程度ではないだろうか。
現在の介護は生活においてのリスクを大幅にヘッジできる。
自身ではできない入浴、排泄、着替え、洗濯など、
生活するのに最低限に必要な身体的な介助、
生活の援助をうけることで、マイナス分を補い生活を維持することができる。
しかし、介護施設で1日のうちの数時間、その介助をうけることで「豊か」かというと疑問がある。
介護を受けられるから安心ではあるが、それだけで幸せとは限らない。
安心の提供だけでは、「高齢者の豊かさ」は足りないのだと思う。

わたしの考える「高齢者の豊かさ」とは、高齢者が「自分らしくいられること」そして「社会と繋がり貢献感を感じながら」生活を送ること。
買い物にいったり、友人たちと話したり、お茶したり、おいしいものを食べたり。
社会の物事に関心を持ち、他者との繋がりを大切にしたり、社会に役に立つことをしたり。
皆、ずっと当たり前に社会参加しながら生活をしてきたのだから、
介護施設に入居しても社会の一員として「自分のために、そして誰かのために時間を使うこと
が大切だと思うのです。
しかし、現在の介護施設は、どうもこの点においてあまり重要視していません。

医療はその人の病気を見て治療を行う。
介護は医療機関の補完的な役割も一部あるとしても
その人の生活の全体をみるわけで根本的な目的が違う。
介護施設において、見守りや身体的なケアのみであれば、これからは機械で足りる時代が来る。
私たち、人が提供するこれからの介護施設は、生活の中でも「豊さ」を考えていきたい。
社会に対する貢献感や自己肯定感を与えることは、介護の力であると思います。
われわれは医療のような治療はできないけれど
社会の中で医療にできない、
とても大切な役割を担っていると思っています。
そして、それが認知症予防や健康状態の継続につながっていくと思います。
私たちのサービスは治療ではない、単なるお世話でもない、
私たちが働く先にあるもの、
社会的な役割、
大切なことについて常に考え、見失わないよう日々過ごしていきたいと思います。

弊社のホームページはこちら https://bystickcare.co.jp/
塚本ブログはこちら https://bystickcare.hamazo.tv/c732885.html

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